濱撫子の館

■はじめに■

この記事は2003年に更新を終了しましたが、今でも検索エンジンからの閲覧があるため、記録の意味で残しておきます。2003年当時の情報のため、現在販売されている商品と仕様が違う可能性があります。

最終更新日:2003年5月26日

Windowsレースゲームをする際に、シフト操作をステアリングコントローラ裏のパドルボタンではなくセガサターン純正ジョイスティックをコンバータ(PC MagicBox)でUSB認識させて「なんちゃってシーケンシャルシフト」として使っていました。F1のような細かいシフト作業には向きませんが片手を離して行うシフト操作は雰囲気たっぷり。
とは言っても、元がジョイスティックなのでレバー入力は軽く、物足りなさを感じていました。

セガジョイスティック
これまで使っていたセガジョイスティック+コンバータ。意外と使い心地は良かったです

本格的なシフト操作ができる物はないかと探したところ、ちょうど良いタイミングでFREX JAPAN TRADINGさんより新型シーケンシャルシフト「Shift+」が発売されたので早速購入してみました。

Shift+外観1 Shift+外観2
縦8cm×横16cm×高さ9cm(シフト部除く)、重さは結構ある。そのほとんどが合金製なので壊れる心配は全くない。ちなみに写真のアルミシフトノブはオプション購入となるので注意(通常は黒レバー)

付属品は取扱説明書・調整ガイド・右側にある2つのコードはステアリングコントローラの基盤に取り付ける専用カプラー(MS FFBW用・GT Force用各1個)、六角レンチと配線固定用タイラップ×2、配線纏め用のスパイラルチューブ×2となっています。

Shift+付属品 Shift+取り付け
今回はMS FFBWとGT Forceどちらでも使用できるタイプを購入。専用カプラーは2つ付いてきた 実際に取り付けたところ。接続ケーブルが短いためステアリングとShift+の間隔はこれが限界

説明書によると、本製品はアルミニウムとカーボンコンポジットを主体とした金属及びカーボン複合材を使用しているそうです。ある程度乱暴な操作でもビクともしないと思われます。
動作原理は単純で、シフトノブから伸びたシャフトの先に付いているリングが水平に動き、中央にある入力スイッチを引っかけるという仕組み。入力後はシャフトに付いているバネの反力でニュートラルに戻ります。

Shift+詳細1 Shift+詳細2
Shift+の詳細写真。単純ながらもしっかりとした構成になっている 本製品のキモ、入力スイッチ。実際には相当力を掛けないと入力できない

右の写真はMS FFBWの取り付け手順を紹介しています(GT Forceへの取り付け方法は取扱説明書でご確認を)。専用カプラー取り付け後、蓋のネジを締める前に接続テストをしておくと良いでしょう。

(1)コントローラ裏側のネジを緩めてカバーをはずす

(2)基盤についているカプラーをはずす(結構力がいるのと線が細く切れやすそうなのでご注意を)

(3)Shift+専用カプラーを先程はずしたカプラーと基盤との間に挟み込むように取り付ける

(4)配線部分のリブをニッパー等で切り取る

(5)配線し蓋を閉める

最初の蓋をはずすところが難しいです。線が伸びている部分あたりにマイナスドライバーを突っ込んできっかけを作り、斜め上方向に持ち上げるイメージで開けていきます。作業時間は30分程度です。
なお、専用カプラーを組み込んでもステアリング裏のボタンはバドルシフトとして使用できるのでご安心を。遊ぶゲームによって使い分け可能です。
MS FFBW分解手順
Shift+を使うにはステアリングコントローラを分解し専用カプラーを組み込まなければならない。当然メーカー保証は受けられなくなるので自己責任で

本製品は組立済製品ですが、ユーザー側にて細かい調整を行うことができます。自分のフィーリングに合うまでとことんいじくり回すのも楽しみ方の一つと言って良いでしょう。

【クリック音調整】
シフト操作時の「カチッ」という音の調整。
シャフトとの接地部分をスイッチ根元にするか端にするかを決めてスイッチプレートの高さを調整。ただし、あまり大きな変化は感じられない
クリック音調整1 クリック音調整2
左がクリック感・音が大きい、右がクリック感・音が小さい設定
【シフトノブ調整】
ストローク調整。
ノブを緩め、根元のナットの位置を変えて再度ノブを締め直す
シフトノブ調整1 シフトノブ調整1
1cm程度の調整が可能。強く締めないとすぐ緩んでしまうので注意
【硬さ調整】
シフト操作自体の硬さ調整。
シャフトを固定しているネジ2個をはずしシャフト下部の長さを調整。元々スイッチの入りが硬いので最初から柔らかくするのが良いかも
硬さ調整1 硬さ調整2
左がシフト操作柔らかい、右がシフト操作硬い設定

調整にかなりの時間をかけたおかげで納得のいく操作感を得ることができました。これまで代用していたジョイスティックと比べると力のかけ方が数倍重くなり、ちょっと重すぎるかな?というのが正直な感想です。スイッチ自体相当硬いのがその原因ですが使っていくうちに解消されていくのでしょうか?ちなみにスイッチの機械的開閉耐久性は50,000回以上だそうです。

2002.6.3追記:重すぎるかな?と書きましたが、硬さ調整を行ったのと、手のひら全体で操作するように持ち方を変えたところ操作が楽になりました。←今までは小指の付け根でシフトノブ根元に力を入れていたので重く感じていました。

実際の使用動画を載せておきます。使用ソフトはWindows版F1 2002のMOD「GT Racing2002」、鈴鹿サーキット第一コーナーからの映像です。リプレイファイルに合わせて操作しているのでエンジン音とシフト操作が一部ずれていますが雰囲気はつかめるのではないかと思います。

New Shift+ 操作ムービー
Shift+デモ
FLV形式・320×240・2分00秒
[7.5MB]

※画像クリックで再生します(再生できない場合はJavascriptをONにして下さい)

動画を見てもらえればわかりますが、シフトを動かし始めてからスイッチが入る(シフトが入る)までに1cm程度の遊びがあります。そこからシャフト根元を起点にしてテコの原理で力をグッと加えて入れていく感じです。慣れるまではちゃんとスイッチが入らない事もあり練習が必要ですが、ゲーム画面とシンクロしてシフト操作を手全体で感じることができます。


ステアリングコントローラの分解と部品組み込みを行うのでメーカー保証が受けられなくなるのと、値段がちょっと高いのがネックですが、それ以上にシフト操作の面白さを教えてくれるのがこのShift+です。レースゲームが好きな方はぜひ導入を検討することをオススメします!

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